こんにちは。RMCオフィスの松本です。
ものづくり補助金の申請書(事業計画書)の書き方を解説しています。
今回は、補助事業の実施体制の書き方について解説します。
中小企業診断士として独立し、
初めて支援した補助金申請は、ある業界向けに特化したLED照明の開発でした。
補助金コンサルの経験は10年になります。
これまでの採択件数は80件以上、採択率は「80%~90%」です(過去の採択実績はこちら)
Twitter(@KeisukeMatsumo7)
ものづくり補助金の公募要領、事前準備、申請書の書き方などについて、まとめ記事を書いています。
【ものづくり補助金】公募要領から事業計画書の書き方まで【まとめ】(2022年7月4日更新)
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ものづくり補助金の申請書に組織体制のことを書く理由
ものづくり補助金の申請書に組織体制のことを書く理由は、審査項目に以下のような記述があるからです。
該当するのは、
- 補助事業実施のための技術的能力が備わっているか。
- 補助事業実施のための社内外の体制(人材、事務処理能力、専門的知見等)や最近の財務状況等から、補助事業を適切に遂行できると期待できるか。
の部分です。
何を伝えればよいか
いくら立派な補助事業計画を立てても、実行できなければ意味がありません。
せっかく採択したのに
- 人が足りない
- ノウハウや知見がない
- カネがない
といった理由で補助事業を中止されては事務局側も困るわけです。
大切なのは安心感
審査員に「この会社なら最後まで補助事業をやり切ってくれるだろう」という安心感を与えることが大切です。
したがって「うちの会社は最後まで補助事業をやり切れる体制を整えていますよ」ということを伝える必要があります。
実例:実施体制の書き方
私の書き方を紹介します。
ポイントは以下のとおりです。
- 自社と外部の協力企業の関係を説明すること
- 補助事業に携わる従業員の能力や役割を説明すること
自社と外部の協力企業の関係
補助事業に協力してくれる会社(個人も可)について説明します。
私は設備の購入先なども協力企業として挙げるようにしています。
それぞれの会社に関して書いておいたほうがいい内容は以下のとおり。
- 社名(当たり前ですが)
- 会社の簡単なプロフィール(1~2行程度で)
- 補助事業における役割(設備の提供、原材料の仕入れ、外注委託、助言など)
それぞれの関係をビジュアルでわかるように以下のような図を挿入しておくと一目でわかりやすくなります。
補助事業に携わる従業員の能力や役割
補助事業に携わる従業員について説明します。
私は体制表という形で書くことが多いですが、体制図で書いてもいいと思います。
書いておいたほうがいい内容は以下のとおり。
- 実施項目
- 役割
- 担当者名
- 担当者の役職や普段の担当業務
- 担当者が持つノウハウや経験
表のイメージは以下のようになります。
社内体制表
担当者のノウハウ・経験について
担当者のノウハウ・経験について
補助事業で担当する役割をきちんと果たせると思える内容であればどんな内容でもOKです。
例えば、以下のような内容になります。
- 補助事業での担当業務に関係していそうな業務の経験年数(中途入社の方であれば前職での経験も可)
- どんな技術に精通しているのかという説明
- 保有資格
おわりに
いまさらですが、体制図を書かなくてもいい場合もあります。
実施体制について特に言及せずとも採択されている会社も数多くあります。
体制図を書くことが目的ではない
目的は審査員に「この会社なら最後まで補助事業をやり切ってくれるだろう」という安心感を与えることであって、実施体制を書くことが目的ではないです。
逆にいうと、実施体制を書かなくても他の記述やホームページから読み取れる情報で「この会社なら問題ない」と思えるなら、実施体制はなくてもOKです。
実施体制について書いておいたほうがいい場合
以下のようなケースは書いておいたほうが無難だと思います。
- 数人の小規模企業にも関わらず、やることが沢山ある事業
- 今までと違う専門性が必要になる事業
- 補助事業に携わる協力企業や従業員の数が多くて、誰が何をやるのかわかりにくい事業
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