松本圭介(まつもとけいすけ)
1975年生まれ、東京都墨田区在住、大阪府出身、中小企業診断士
略歴
- 大阪市立大学大学院工学研究科にて情報通信工学を専攻
- 2002年 パナソニック㈱に入社。エンジニアとして携帯電話の開発に従事。
- 2008年 中小企業診断士を取得。
- 2010年 パナソニック㈱を退社。個人事業主として独立開業。
- 2011年 省エネシステム開発のベンチャー企業に役員として経営参画。
- 2015年 ㈱RMCオフィス設立。代表取締役に就任。
- 2018年 城南信用金庫「J-Create+」のインキュベーション・マネージャー就任
所属
- 一般社団法人中小企業診断協会
- 東京都中小企業診断協会(城南支部)
公的機関実績
- 川崎市 エリアプロデューサー
- 川崎商工会議所 登録専門家
- 横浜市 登録専門家
- 公益財団法人 横浜企業経営支援財団 IDEC 窓口相談員
- 東京商工会議所 企業変革アシスト支援担当ディレクター
- 東京商工会議所 登録専門家
- 関東経済産業局 「平成22年度 知財戦略コンサルティング事業」知財コンサルタント
得意分野
- 補助金申請支援
- 創業支援
- WEBマーケティング
- IT導入支援
- 営業支援
- 人材育成支援
- 省エネ支援
- ISO9001取得支援
現在は、中小企業への経営コンサルタント業務を主としながら、創業支援施設「J-Create+」のインキュベーションマネージャーとして起業家育成に務める。
最近ハマってること
- フィットネスジム
- 昆虫/水辺の生き物の採集(子供と一緒に毎週行ってます)
- 米国株投資
私の生き方・考え方
ビジネスキャリアという点では、35歳が大きな転換点でした。
大企業の社員から個人事業主という立場へ、エンジニアから経営コンサルタントという職種に変わり、今はこうして組織という枠を超えた仲間たちと一緒に遊び、学び、仕事しています。
なぜ独立に踏み切ったのか
私は日本の電機メーカーで技術者として携帯電話の開発をしていました。
誰にでもある30歳前後で「自分のキャリアはこれでいいのだろうか?」という疑問にぶつかり、中小企業企業診断士の資格を取得しました。
中小企業診断士のコミュニティで活動するうちに中小企業診断士として独立することに憧れるようになり、副業的な活動として、商店街支援、本の執筆、飲食店支援、補助金申請などをお手伝いしたものの、なかなか踏ん切りがつきませんでした。
よく「どうして独立に踏み切ったんですか」と尋ねられますが、独立に踏み切れた理由は1つではなく、
- 当時、飽和状態だった携帯電話市場に登場したiPhoneに初めて触れて、これは日本の携帯電話メーカーの将来は明るくないと思ったこと
- 「独立するなら紹介できる仕事あるよ」というお誘いをいくつか頂き、半年くらいは収入の目処が立ちそうだったこと
- 当時、労働組合の役員を兼任しており、会社の仕事、組合の仕事、診断士の仕事の掛け持ちした状態で過労で死にそうになっていたこと
といった、色々な理由が積み重なってようやく決心しました。
「専門分野は何ですか?」と聞かれると、実は今でも結構困る
サラリーマン時代の私の仕事は携帯電話の開発です。具体的には携帯電話の通信機能を動かす組み込みソフト開発というものです。
とはいえ、ソフトウェア開発について他のエンジニアを指導できるほど一流のエンジニアだったわけではありません。
当然、コンサルティングテーマにありがちな、営業、財務、マーケティング、人事、生産などにサラリーマン時代の実務として携わってきたわけではありません。
また特定の業界情報に詳しいわけでもありません。独立当初は専門分野を持っていないことに結構悩みました。
できる・できないに関わらず、やりたいテーマを自分の専門分野として設定して営業を開始するコンサルタントも数多くいましたが、私にはそれができませんでした。
絞り込むことで受注機会が減ることを恐れたからです。
結局、独立初期の頃は、中小零細事業者のマーケティング的にはご法度とされる全方位スタイルで、頂いたお仕事には何にでもガムシャラに取り組みました。
そして、色々経験するうちに、向いてるテーマ、向いてないテーマが何となく分かるようになりました。
自信を持てるテーマというのは、結局のところ、次のようなスキルを活かせるテーマでした。
- あの手この手で情報を引っ張ってくるスキル(調査力)
- 聞いた話を要約するスキル(要約力)
- 情報・事象・聞いた話が理にかなっているかどうかの見極め(論理力)
- 「表向きにはこうだけど、本当はこう」といった裏側を洞察(洞察力)
- 「それをやったらどうなるか、人はどう感じるか」を想像を張り巡らす(想像力)
- Wordを使ったドキュメント作成スキル(Word)
- Excel(マクロ含む)を使ったデータ分析及び業務管理資料作成スキル(Excel)
- Powerpointを使ったプレゼン資料作成スキル(Powerpoint)
いっぽうで、対外的にPRしやすい専門分野というのは、上のようなスキルではなく、事業戦略、創業支援、事業再生、資金調達、販路開拓、IT化といったキーワードで表現されるものです。
だから、商工会議所などに専門家登録する際に専門分野に○をつけてくださいと言われると、人並み以上にできるかどうかで言えばできる自信はあるのですが、自分はそれを専門分野だとあまり認識していないのでいつも困ってしまうのです。
つまり、医者の世界でいうと私は町医者です。RMCオフィスという会社は中小企業のためのクリニックのようなものです。
ある経営者との出会い
独立後、半年ほどした頃、知人を通じてある人を紹介していただきました。
裸一貫から年商100億円超、従業員数300人超まで成長させたけど、リーマン・ショックの余波で倒産してしまったベンチャー企業の社長の事業再生です(厳密には法人格としては破産しているけど、事業そのものを復活させるという意味での事業再生)。
最初は顧問という形での支援からスタートしましたが、程なく役員就任のお誘いを頂き、そこで教科書では学べないようなことを本当にたくさん教わりました。
教わったというか、私が勝手に見習っているだけで、真似たくても真似られないことも沢山あります。
営業経験のなかった私が営業コンサルできるのも、資金調達の実務をしたことがなかったのに資金調達の実務をできるようになったのも、この会社で自ら提案書をもってお客様のところを回ったこと、金融機関への提出資料を揃えて担当者との交渉に出向いたこと、他社と事業提携する際にも事業プレゼン、機密保持契約、業務提携契約等の実務を行ったことが今に生きています。
コンサルタントや研修講師の中には、プールで泳いだことはないけれど、水泳教本を片手に泳ぎ方を教えている人が少なからず存在します。自分も以前はそうでしたが、この会社で自分も水の中に入って実際に泳いだ経験は私の宝物になっています。
そして、いま私がお客様に提供できること
先程、専門分野と言われると困ると書きましたが、サービス業務レベルでいうと、事業計画の作成が得意です。
- 補助金獲得、経営革新計画といった行政向けの計画書
- 創業融資、経営改善計画といった金融機関向けの計画書
- 出資金の引受け時に作成する投資家向けの計画書
- 従業員との意思疎通、PDCAを回すために作成する社内向けの計画書
どこかで手に入れたテンプレートに沿って形式を整えるだけの計画書、社長にヒアリングしたことをそのまま文字起こしするだけの計画書ではなく、目の前で起こっていることに対処するだけでなく、そもそも何を変えるべきかという経営課題を一緒に議論しながら、ある時は情報提供、ある時は考え方の整理、ある時は自分の見解を述べながら、意味のある計画書を作り上げていくスタイルが特徴です。
事業計画の策定を通じて、様々な経営課題が浮かび上がり、課題解決に向けて二人三脚で取り組んでいくのを良しとしています。
そして、真面目に一生懸命頑張る中小企業が、
- 「もっと早く知っていれば・・・」
- 「知ってはいたけど、そこまで大事なことだとは思わなかった」
- 「大事だとは思っていたけれど、つい後回しにしてしまった・・」
という理由で事業に失敗することのないよう、しっかりサポートしていくのは自分の使命だと思っています。