補助金の書類審査を行っているのが審査員です。
審査員の方々は、大量の申請書類を短期間で審査する必要があり、1社の審査にかけられる時間は10分とも15分とも言われています。
採択されるためには、申請書の中身はもちろん一番大切ですが、その次に大切なのは読みやすさです。
記事の信頼性
中小企業診断士として補助金獲得のコンサル歴は12年。
これまでの採択件数は80件以上、採択率は「80%~90%」です(過去の採択実績)
斜め読みでも内容を理解してもらうための工夫
斜め読みで計画の全体像を理解できる審査員にやさしい書き方をしましょう。
そのためには以下のような工夫が有効です。
- 見出し・小見出しを使う
- 写真・図・表を使う
- 強調・ハイライトを使う
- なるべく上下に行ったりきたりさせない
見出し・小見出しを使う
見出し・小見出しの体裁はどんなものでもOKですが、申請書をさっと見渡して視覚に飛び込んでくるようにしましょう。
- 太字にする
- 括弧でくくる
- 本文より少しフォントサイズを大きくする
写真・図・表・グラフを使う
文章だけでは申請企業がどんな会社なのか、どんな取り組みを計画しているのかイメージが湧きません。
そこでおすすめしたいのは、写真・図の活用です。
百聞は一見に如かずということわざがありますが、写真から「真面目で実直そうな会社だな」とか「技術力のありそうな会社だな」という文面以上の情報を伝えることができ、親近感を持ってもらえる可能性があります。
また、業界動向や市場動向は文章で書くだけでなく、グラフで示すことで状況をひと目でざっくり把握できます。
競争優位性については自社が勝っている部分、負けている部分を表で整理することでひと目で勝ちポイントが把握できます。
強調・ハイライトを使う
重要なキーワードや重要な数字については強調・ハイライトすることで斜め読みされたときでも目にとまりやすくなります。
太字、アンダーライン、赤字や青字などの文字色を使うことで重要な情報を目立たせるようにしましょう。
なるべく上下に行ったりきたりさせない
1つの情報はなるべく同じページの中で完結しているほうが読み手にやさしいです。
例えば、
1ページ目に「当社の強みは〇〇〇です」という説明をしたうえで、4ページ目に「当社の強みを活かして〇〇〇に取り組みます」という記述があった場合、
あなたの会社のことをよく知らない審査員は「強みってなんだっけ?」となり、どこに強みのことを書いてあるのか探しにいくことになります。
下手したら1ページ目に書いてあった強みを見つけられないかもしれません(冒頭で述べたとおり審査員は短い時間で審査しているので、1つの審査にあまり時間を掛けられない)。
ですが「当社の〇〇〇という強みを活かして〇〇〇に取り組みます」と書いてあれば、「なるほど、強みを活かした取組みでうまくいきそうだ」と思ってもらえる可能性が高くなります。